売掛金管理の方法3選!

①売掛金元帳で管理する
売掛金元帳とは、得意先ごとに売掛金の残高を管理するための補助簿です。
売上で売掛金が発生した場合や入金で売掛金が減った場合に、総勘定元帳に記入後、補助簿である売掛金元帳にも増減を記入します。
得意先別に売掛金の残高を管理できるため、未回収のリスクを減らせます。
ただ、手書きすることによりミスが発生して、残高が合わなくなる可能性があります。
保管場所も必要になるなどのデメリットもあり、近年では紙ベースの売掛金元帳を作成するケースは少なくなっています。

②エクセルで管理する
売掛金元帳をエクセルで作成して、データで管理する方法もあります。
作成する項目は売掛金元帳と同じく、取引先名・売上金額・入金金額・残高・日付などです。
「売掛金元帳 エクセル テンプレート」で検索すれば、すぐに使えるデータをダウンロードできます。
関数を利用して、未入金の場合は赤色にする・未入金の合計額を表示するなど応用もできるので、紙ベースの売掛金元帳よりも管理が楽になります。
ただ、入力ミスの発生を防ぐのは難しく、関数を利用するには担当者のスキルも必要です。
事業規模が大きくなり取引先も増えると、エクセルでは管理できなくなることもあります。

③クラウド会計ソフトを利用する
売掛金管理を効率化してミスも減らせるのが、会計ソフトを利用する方法です。
会計ソフトで売掛金の仕訳を入力すると、自動で取引先別の売掛金残高に反映されます。
仕訳をするときに入金期日を指定しておけば、振り込みがなかった場合に知らせてくれる機能もあります。
クラウド式の会計ソフトを使用すれば、外出先から未入金の状況を確認でき、素早く得意先に連絡することも可能です。
仕訳を適切に入力するだけで売掛金の管理ができるため、事業規模が大きくなっても問題ありません。
ただ、会計ソフトによっては売掛金管理の機能が充実していないものもあるため、事前に確認するようにしましょう。

売掛金管理をしても未回収が発生した際の対応方法

自社で売掛金を適切に管理していても、相手側の理由により未回収となるケースがあります。
よくある理由が相手側の入金忘れや、経理に請求書が渡っていなかったなどのケアレスミスです。
未回収が発覚した時点で電話で確認すれば、翌日などに振り込んでもらえる可能性が高いです。

得意先の資金繰りが厳しい場合は、意図的に振り込まないこともあります。
このケースでは、以前から入金遅れが何度か発生していることが多く、入金が遅れだしたら現金取引に切り替えるなど早めの対策が必要です。
資金繰りが厳しくなっている得意先に督促をしても、振り込む資金がないため回収は難しいです。
双方向で売買をしていて買掛金がある場合は、振り込まずに売掛金と相殺しましょう。

金額が大きければ法的手段も考えられますが、資金がない会社と訴訟をしても取り戻せる可能性は低いです。
訴訟費用や人的コストにより、損害は大きくなってしまいます。
未回収への対応は、未回収になる状態を作らないことが最も大切です。

売掛金管理を効率化して未回収のリスクを減らそう

売掛金管理は、売掛金元帳やエクセル・クラウド会計ソフトなどを利用して、未回収のリスクを減らすことが大切です。
売掛金元帳で管理すれば得意先ごとの残高が分かり、入金がなかったらすぐに確認できるようになります。
エクセルで売掛金元帳を作成すると、関数を活用して未入金の場合にセルの色を自動で変えて、未入金が一目で分かるようにできます。
ただ、どちらの方法も入力ミスなどのヒューマンエラーは発生しやすく、得意先が増えた場合の管理が難しいです。

クラウド会計ソフトを利用すれば、仕訳を入力するだけで、売掛金の残高に自動で反映されるため業務の効率化が可能です。
売掛金の未回収が発生すると、金額によっては事業を存続できない事態になります。
事業を一人で運営している場合は、後回しになってしまいがちですが、未回収が発生したらすぐに対処しましょう。

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税理士高瀬智亨

税理士高瀬智亨

高瀬智亨(タカセノリユキ)
東京都出身、沖縄県宮古島市在住

・税理士(一番儲かると言われる資産税は苦手です)
・日報コンサルタント(自分の日報は、良くさぼります)
・キャシュフローコーチ(キャシュの重要性を、お金が無くなった今、痛感しています)
・融資spコンサルタント(自分の融資で失敗しました)
・全日本空手道連盟 公認4段位
・TKC全国会会員

主要著書:『小さな会社の決算塾(三修社)』
     『成功する治療院経営バイブル(同友館)』
     『増販増客集(企画塾)』

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