融資の格付けとは |
金融機関による格付けとは、融資の可否を審査する際の判断基準となる指針です。
格付けの方法は金融機関により異なりますが、一般的には金融庁が公表している「金融検査マニュアル」に基づいて判断されます。 金融検査マニュアルでは、企業の財務状況や収益力などを元に、5つの債務者区分に分類します。①正常先:業況が良好であり、かつ財務内容にも特段の問題がない ②要注意先:金利減免や棚上げを行っているなど、貸出条件に問題がある ③破綻懸念先:経営破綻の状況にないが、経営難の状態にある ④実質破綻先:法的な経営破綻の事実は発生していないが、深刻な経営難の状態にある ⑤破綻先:法的・形式的な経営破綻の事実が発生している 格付けが「①正常先」であれば、問題なく審査に通るでしょう。 |
融資の格付けの決め方 |
金融機関が企業を格付けする際は、「定量分析」と「定性分析」が行われます。 定量分析とは、財務諸表を用いて数値で分析することです。 ・売上高経常利益率=経常利益/売上高 上記のような指標から企業の経営状態を分析すれば、収益性や安全性・成長性などを判断できます。 定性分析とは、数値では表せないデータをもとに分析する手法です。 ・経営者の能力:事業経験や経歴、過去の実績など 金融機関は、上記のような要素を元に企業を格付けしています。 |
融資の格付けを上げるには |
融資の審査に通過するために、具体的には以下のような対策をしてください。 ①事業計画書を作成する ②税理士と顧問契約を結ぶ ③自己資本比率を上げる ・自己資本比率=(自己資本/総資本)×100 自己資本比率の目安は業種により異なりますが、一般的に40%以上であれば安定していると判断されます。 ④経常利益率を向上させる ・経常利益率=経常利益÷売上高×100 経常利益率の平均値は、業種により異なりますが、一般的に4%ほどです。 |