資金繰り表の目的と重要性 |
資金繰り表とは、現預金の収支をまとめた表です。
実際に発生した収支をまとめるだけでなく、将来的に発生する収支も記載するため、現預金が足りなくなる不測の事態を防げます。 資金繰りをおろそかにすると、利益が出ていても手持ちの現金が少なくなり、「黒字倒産」になる可能性があります。 黒字倒産を防ぐには、帳簿だけで資金を把握するのではなく、資金繰り表で実際に手元にある現預金を把握することが大切です。 |
資金繰り表を作成するメリット |
資金繰り表のメリットは、将来の資金の収支を把握できることです。
資金繰り表により資金がショートしそうだと判断できれば、以下のような対応が可能です。・銀行に融資の依頼をする ・支払いを先延ばししてもらう ・売掛金の振込を早めてもらうまた、資金繰り表は「なぜ資金繰りが厳しいのか」を判断するのにも役立ちます。 例えば、利益は出ているのに現預金が不足するのであれば、売掛金や受取手形の回収までの期間が長すぎると推測することが可能です。 反対に、買掛金の支払いまでの期間が短い可能性もあります。 資金繰り表を分析して、資金不足になる原因を発見すれば、経営状態を改善できるでしょう。 資金繰り表は、金融機関へ融資を申し込む際の説明資料にも使用できます。 |
誰でもできる資金繰り表の作り方 |
“資金繰り表には、決まったフォーマットはありません。
自社にとって分かりやすい形式で作成しても問題ありませんが、以下の資金繰り表を参考にすると作成しやすいでしょう。
*出典:J-Net21「資金繰り表」
上記の表は、中小企業基盤整備機構が運営するJ-Netに掲載されている資金繰り表の見本です。
「予算」の項目で、各月の収支予測を把握できます。
実際に発生した収支を「実績」に記載することで、予算との差異を分析したり、問題点を洗い出せます。
上記の表を作成するには、以下のものを準備してください。
・エクセル
・月次試算表
・現金出納帳
・預金通帳
・手形帳
・借入金返済明細書
・請求書
その他にも、現預金に関する書類があれば準備して、漏れがないように記入しましょう。
見本の表に記載されている「手形割引」や「借入金返済」などは記入を忘れやすい項目です。
上記の他にも、企業ごとに独自の支出が発生するケースもあります。
正確な資金繰り表を作成できないと、分析や問題点の把握が難しくなるため、現預金の増減要素をあぶり出してください。”
資金繰り表を作成して経営課題を発見しよう |
資金繰り表は、売掛金の入金や買掛金の支払いなど、資金収支をまとめた表です。
実際に発生した収支だけでなく、将来的に発生する収支も記載することにより、資金繰りがショートしないか確認できます。 資金繰り表を活用して、事前に資金不足を察知できれば、金融機関への融資申込や支払い日を遅らせる交渉など、さまざまな対応が可能です。 また、金融機関に融資を申し込む際に、説明資料としても使うことができます。資金繰り表に決まったフォーマットはありません。 自社で使いやすいように自由に作成できますが、中小企業基盤整備機構が運営するJ-Netで公開されている見本が参考になります。 入力漏れが発生しやすい項目である「手形割引」や「借入金返済」なども載っているため、漏れのない資金繰り表を作成できるでしょう。 資金繰り表を作成して、資金繰りのショートを防ぐだけでなく、経営課題を解決して業績をアップさせてください。 |